2022/11/24 12:00
私たちは東京・台東区にある蔵前を拠点とした、約70年に渡り手帳製本をおこなっている会社です。ものづくりの街として発展した蔵前は、文房具などの紙製品・靴やバッグなどの革製品の職人が多く集まる場所です。
最近だと、古い倉庫をリノベーションしたカフェやアトリエなんかも増えて、伝統とモダンが共存する街として注目されています。近くに隅田川があることもあって「東京のブルックリン」なんて言われたりもします。
そんな蔵前で、私たちも新しいものづくりができないかと誕生したのが「蔵前天文堂」です。長年培ってきた製本技術を活かし、伝統と洗練さを両方取り入れた美しい御朱印帳を制作し始めました。
会社のすぐそばに「浅草天文台」という天文台跡地があります。これは江戸時代に置かれていた天文・暦術などを行う幕府の施設で、正確な暦を作るための観測を行っていたそうです。
手帳を作っている私たちにとって、暦は切っても切れない関係。暦と関わってきた歴史ある蔵前の地で、同じように暦に携わる私たち。みなさんの生活に重要な役割を与える新しいものづくりがしたいという思いもあり、この天文台にちなんで新事業の屋号を「蔵前天文堂」と名付けました。
2022年現在、蔵前天文堂は御朱印帳を制作・販売しています。素材へのこだわりはもちろんですが、他ではあまり見かけない一味違うデザインを心がけています。シンプルながらスタイリッシュであったり、福祉作業所とのコラボレーションではキラキラ輝く箔押しを使用し、インパクトのあるものを制作しました。
アナログからデジタルへ…。紙に携わる私たちは変わりゆく時代をひしひしと実感することがあります。そんな時代の中で、御朱印帳という伝統工芸品に私たちの新しい発想を加えて制作していきたい。古いものと新しいものが自然と混ざり合い、遊び心のある蔵前の街のように。
日本古来の伝統や季節の風習も形を変えていきます。そういったものをもっと身近なものとして生活に取り入れるお手伝いができたら良いなと考えるようになりました。日々の暮らしに彩りをそえるものづくりを目指し「まち・もの・ひと 」を結ぶ架け橋のような存在になりたいと思っています。
こちらのブログ、リンクにあるnoteやインスタグラムは、スタッフA・Bの2人が運営していきます。下町を中心とした神社やお寺の御朱印巡りをしている様子や、商品制作秘話など、いろんなことを綴っています。
note(ブログサイト)
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